シリコンバレー強欲白書
今週のニューズウィーク日本版でシリコンバレー強欲白書という特集が組まれてたので購入して読みました。
要約するとこんな感じですか。
シリコンバレーのネット企業は世の中を良くしたいと言いながら実態は利益の追求に目が無い、鉄道や鉄鋼、銀行や石油で大儲けした実業家(ロスチャイルド等)と一緒だ。
シリコンバレーには悪人はいない、普通の企業とは違うという言う主張、いかに掲げる理想が高くても実際にやってるのは利益の最大化に過ぎない。
例えばアップル。アイホンの最終組み立てを台湾系の会社を通して中国で行ってるが、中国の工場での労働環境は劣悪で有名。2010年の自殺者は10人。これに対して直近まで積極的な対応はしてなかった。
グーグル、facebook,マイクロソフト等有力IT企業はロビー活動にお金をかけまくってる。外国での利益をアメリカに還流させる時の税金をやすく抑えたり、自社に不利な法律の成立を妨げたりするため。
マイクロソフトは昨年のロビー活動に730万ドル(83円で計算すると6億5900万位)を費やした。グーグルは970万ドル(8億2450万位)。
また政界の有力者を重役で迎え入れるケースも増えてる。アル・ゴア副大統領はアップルの取締役。フェイスブックはオンパレード。COOはクリントン政権の財務長官付主席補佐官、取締役がクリントン政権の大統領主席補佐官、広報担当がホワイトハウス報道官とか、副社長がブッシュ政権の大統領次席補佐官。
この辺りの人脈はfacebook社にかなりプラスになってる。
例えばfacebookは個人情報の取り扱いが連邦法に違反してると認定されたが、20年間外部機関のチェックを受けるのみで、罰金などの処罰は一切なかった。
これ以外にも興味深い記事がたくさんあった。
感想
グーグル、facebook等がなりふり構わず政界と繋がってる人を活用して、ロビー活動にお金をばらまいて自社に少しでも有利な状況を作り出そうとしている。
昔から一緒ですね。実力主義といっても、あるレベルまでいくと実力+政治が必要になってきますね。日本の財閥ができた経緯だって一緒。明治維新時代から政府とべったりで戦争と共に発展していくと。
僕達は身の丈にあった、ニッチ戦略を突き通していくしかありませんね。調子に乗りすぎない、自分達の力を過信しない。ひたすらスピードを重視する。成長マーケットで勝負し続ける。適者生存ですね。
世界最高水準の売上、利益、時価総額を出してる会社もなりふり構ってない。皆必死。僕達もなりふり構わず常に危機感を持ってスピード重視でサービスを提供していこう。そしてシェアを取れるだけ取ろう。
ドラッカーのこの言葉を常に自分に言い聞かせよう。
重要なことは、明日何をなすかではない。 不確実な明日のために、今日何をなすかである。