マネージャーの業務範囲

マネージャーの業務範囲

社内で部門やチームのマネージャー職に一言でマネージメントをちゃんとしてくれと指示を出す際に、より具体的に指示を出せればと思いこの本を読んでみました。

この1冊ですべてわかる マネジメントの基本/日本実業出版社

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部長・課長職のマネージメント業務とは

■部署に向けられた期待を理解し、期待達成に必要な活動を考える
①目標を設定して具体化する
・マネージャーは経営層から与えられた目標を「分割」する必要がある。ただ目標を与えられただけでは、部署のメンバーが業務の中で具体的にどのような行動をすればよいのか分からないケースがほとんど。例えば「売上15%増」という目標に関して、a-新規顧客獲得で20%の売り上げ増を達成」 b-既存顧客の取引中止を減らして売上減を5%までに抑える」などのように、当初の目標を小目標に分割

・更にマネージャーは目標がメンバーの業務に紐づくように、小目標をより細かい粒度にまで分割することも必要。上記の例であれば、「東京で9%の売り上げ増、その他関東エリアで6%の売上増を実現」といった分割方法

■部署のメンバーの活動を活性化する
②進捗を把握する
・業務の「進捗」を把握することに役立つ「指標」を検討・設定。指標の確認を通じて、業務の「遅れ」と「進み」を明らかにする。目標に到達できそうにない遅れを発見した場合は解消施策を打っていく必要がある。逆に、業務が予定より早く進み過ぎている場合は、遅れているところに人員を割くなど、リソース配分を見直す

③役割分担を決める
・マネージャーは部署で働くメンバーの「経験」「能力・強み」「やりたいこと(意欲)」を深く理解し、業務の役割分担を決定する役割を担っている。部署のメンバーの特徴と、自分の部署が置かれている状況を意識しながら日々の業務がより効率的に遂行される役割分担を考えて、部署が目標達成に近づいていくように導く必要がある。

④行動をうながすために統制・支援する
・アメとムチを使い分けてメンバーのモチベーションをコントロール。その業務を遂行するだけの能力を有していなかった場合には、自らが業務を支援する、メンバーを交代する、他部署から人材を調達

⑤活動の評価を行う
・評価の観点は、「成果の観点」「プロセスの観点」「能力の観点」の3つが代表的。評価の際には、できるだけ具体的な事象をもとに評価することが重要。

⑥カイゼンを進め目標を再設定する
・マネージャーは業務を遂行する中で良い点、悪い点を見極め、特に悪い点についてはPDCAサイクルを回すカイゼン活動をする必要がある。カイゼン策はメンバーと意見を出し合い作り上げることが望ましい。

⑦部署の活動を推進する
・部署全体でさらなる成果を出すために、多少ストレッチした目標を掲げることが望ましい。

■経営層と業務の最前線で働く部署のメンバーとをつなぐ
⑧異常事態に対応をする
・部署の業務を妨げる課題を常に解決していくことが望まれる。何らかの問題が生じた場合、普段メンバーに任せていることを一時的に引き受けることや、経営層に解決策の伺いを立てることで、事態の収拾を図る必要がある。ときには、自身に与えられた権限を用いて、一定金額の経費を決済したり、メンバー間の意見対立の最終的なジャッジを行ったりなどをして、業務の停滞を防ぐこともできる

⑨経営層や他部署との調整をする
・マネージャーは予算や人手に関して、経営層や他部署に依頼を出す必要もある。依頼する場合には、なぜ依頼が必要なのか、どのような優先順位なのかを明確にし、依頼をすることが肝要だ。自分が依頼を受ける側の立場となって考えて、相手が依頼を受けやすいように配慮するのが望ましい。
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マネージャー職の人間は上記9つのポイントを意識して業務にとりくみましょう。