転職の希望条件に優先順位をつける|「絶対に譲れない一つ」の決め方

未経験転職・ポテンシャル採用ノウハウ⑪ 優先順位をつける

未経験からの転職・ポテンシャル採用での転職活動が途中で止まってしまうとき、原因は求人の少なさではなく、条件の絞り込みができていないことにある場合がほとんどです。この記事では、希望条件に優先順位をつけて絞り込むまでの手順を扱います。

すべての希望条件を満たす会社は、ほぼ存在しません

転職を考える方の多くは、「次の職場では、今のネガティブな状況を解消したい」と考えています。当然のことです。ただ、そこから条件を足していくと、たいてい現実には存在しない会社像になります。

年収が高く、雇用が安定していて、残業がなく、仕事の内容も面白く、一緒に働く人も全員よい人で、福利厚生も充実している。この全部が揃っている会社は、まずありません。本気でそれを求めるなら、自分で会社をつくったほうが早いという話になります。

大事なのは条件を減らすことではなく、順番をつけることです。譲れないものと、譲ってもよいものを分けられれば、選択肢は一気に広がります。

条件を4つに分類してみる

希望条件を思いつくまま書き出すと、多くの場合10個から15個ほど出てきます。それを次の4つに分けます。

分類含まれる条件の例
報酬年収、賞与、昇給の仕組み、インセンティブ
働き方勤務地、残業時間、休日数、リモートの可否、転勤の有無
仕事の中身職種、商材、顧客層、裁量の大きさ、身につく技術
環境会社の規模、成長フェーズ、一緒に働く人、評価のされ方

分類してみると、自分がどこに重心を置いているかが見えてきます。書き出した条件が「働き方」に偏っている方と、「仕事の中身」に偏っている方とでは、探すべき求人がまったく違います。

上位3つに絞る

1.各分類から1つだけ残す

4分類それぞれで「これだけは」という条件を1つ選びます。この時点で条件は4つになります。

2.4つのうち、捨てられる1つを決める

ここが一番きついところですが、避けて通れません。4つのうちどれかを外したとき、自分が一番耐えられるのはどれかを考えます。残った3つが、応募先を判断する軸になります。

3.3つに順番をつける

最後に1位・2位・3位を決めます。1位に置いたものは、他の2つを犠牲にしてでも取りにいく条件です。ここが決まっていれば、迷ったときの判断が速くなります。

年収を条件から外し、環境を選んだ例

優先順位が明確だったからこそ、思い描いたとおりの転職ができた例をご紹介します。

Tさんは20代で、年収1,000万円の大手日系企業でエンジニアとして働いていました。ご相談の内容は、将来自分で事業を立ち上げるためにスキルを身につけたい、というものでした。

Tさんの1位は明確で、「今後の時代に必要なWEBマーケティングを含め、リアルな商売ができる環境で働くこと」。報酬は最初から条件から外していました。

結果として、複数の店舗事業を展開し、その集客を自社のWEBマーケティングで成功させている企業にお引き合わせし、ポテンシャルを評価されて入社が決まりました。年収は下がりましたが、1位の条件は完全に満たしています。

この転職が成立したのは、Tさんが「年収は譲れる」と自分で決めていたからです。そこが曖昧なままだと、選択肢に入れることすらできませんでした。

行き詰まったら、紙に書き出す

頭の中だけで考えていると、条件は増えたり減ったりして固まりません。紙に書き出すと、自分が何を優先しているかが目に見える形になります。

書き出した3つの条件と、求人票の内容を照らし合わせていくと、これまで対象外だと思っていた業界や職種が候補に入ってくることがあります。視野が広がるのは、条件を増やしたときではなく、順番をつけたときです。

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