未経験転職・ポテンシャル採用ノウハウ㉑ 自律して動く
未経験からの転職・ポテンシャル採用で入社したあと、半年から1年で評価がはっきり分かれます。その差を生んでいるのが自律性です。この記事では、自律とは具体的に何をすることなのか、どう身につけるのかを扱います。
自律とは、自分で決めた基準に従って動くこと
自律とは、他から支配や制約を受けずに、自身が立てた規範に従って行動することです。上司の指示がなくても、自分で決めた基準で動ける状態を指します。
似た言葉に自主性がありますが、意味は違います。自主性は「やるべきことを、言われる前にやる」こと。自律は「やるべきことが何かを、自分で決める」こと。この差が、入社後の評価に効いてきます。
| 状態 | 行動の例 |
| 指示待ち | 「今日は何をすればいいですか」と聞いてから動く |
| 自主性がある | 指示されたことを、言われる前に終わらせている |
| 自律している | 目標から逆算して、今日やるべきことを自分で決めて動いている |
いまの仕事で自律を鍛える
自律性は転職してから身につけるものではありません。今の職場でも鍛えられますし、その過程がそのまま面接で話せる材料になります。
1.目標から今日の行動に落とす
営業職の方なら、月の目標から逆算して「提案数を増やすために既存のお客様へ1日3件は電話をする」「新規の電話営業を1日50件かける」といった形で、今日やる量を自分で決めます。誰かに決めてもらうのではなく、自分で置くところが要点です。
2.うまくいかない箇所を特定する
行動量を確保しても数字が動かないなら、どこで詰まっているかを見ます。電話はつながっているのにアポにならないのか、そもそもつながっていないのか。詰まっている場所によって打ち手が変わります。
3.打ち手を決めて、試す
成約率が課題なら、空いた時間に上司とロールプレイングをして商談の精度を上げる。つながらないことが課題なら、架電する時間帯を変える。打ち手は小さくて構いません。試したかどうかが重要です。
4.振り返って、次に反映する
試した結果を見て、続けるか変えるかを決めます。ここまでで一周です。この一周を自分で回せる人が、自律している人です。
起きた出来事を、機会として扱う
自律している人に共通しているのは、自分に起きた出来事の受け止め方です。理不尽な異動も、うまくいかなかった案件も、「この状況で自分は何を意識して動けばよいか」という問いに変換しています。
出来事そのものは選べません。選べるのは、その出来事をどう扱うかだけです。ここを自分で決められることが、自律の出発点になります。
面接で自律性をどう示すか
「自律性があります」と言っても伝わりません。伝わるのは、自分で決めて動いた一周分の話です。
何が課題だと思ったのか。なぜそう判断したのか。何を試したのか。結果はどうで、次に何を変えたのか。この4点が順番に出てくると、面接官は「この人は入社後も自分で回せる」と判断できます。
成功した話である必要はありません。うまくいかなかった打ち手でも、自分で決めて試して振り返っていれば、自律性の証明としては十分に機能します。
自律が育ちにくい職場もあります
ここまでの話は、裏を返せば環境にも左右されます。手順がすべて決められていて、判断する余地がない仕事だと、自律を鍛える機会そのものが少なくなります。
もし今の職場がそうであれば、それは転職を考える理由として十分に成立します。ただしその場合も、「決められた範囲のなかで、自分が変えられた小さな一点」は必ず見つかります。備品の置き方でも、引き継ぎメモの書き方でも構いません。面接ではそこを話します。
逆に、裁量が大きい職場に移れば自動的に自律が身につくかというと、そうでもありません。判断の材料が自分のなかにないまま裁量だけ渡されると、動けなくなるだけです。だからこそ、今の場所で一周を回す練習をしておく価値があります。
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